2026年5月更新 | 国土交通省・ICAO発表をもとに作成
重要:2025年7月と2026年4月の2段階にわたり、機内でのモバイルバッテリーの取り扱いルールが相次いで改訂されました。違反には航空法に基づく罰則(最大100万円の罰金)が科される場合があります。旅行前に必ず確認してください。
なぜルールが変わったのか
スマートフォンやタブレットの普及とともに、旅行にモバイルバッテリーを持ち込む人が急増しています。一方で、機内でのリチウムイオン電池の発煙・発火事故も世界的に増加しており、航空安全上の深刻な問題となっています。
特に2025年1月、韓国・金海国際空港でエアプサン391便の機内にて、座席上の収納棚に保管されていたモバイルバッテリーが発火。乗客・乗員176名全員が緊急脱出スライドで脱出し、27名が負傷するという重大事故が発生しました。この事故を受け、国際民間航空機関(ICAO)と各国当局が規制強化に動きました。
2段階で強化されたルールの流れ
2025年1月
エアプサン機内でモバイルバッテリー発火事故。176人が緊急脱出。
2025年7月8日
国土交通省の要請に基づき、JAL・ANA等の国内航空会社が座席上の収納棚(オーバーヘッドビン)へのモバイルバッテリー保管を禁止。手元や座席ポケットなど目視できる場所での保管が義務化。
2026年3月27日
ICAOが国際基準を緊急改訂・即日適用。
2026年4月24日
国土交通省が国際基準に準拠した新ルールを日本発着全便に適用。持ち込み個数の上限(2個)と機内での充電・給電禁止が追加。違反には罰則あり。
現在の持ち込みルール一覧
| 従来からのルール 預け入れ禁止 モバイルバッテリーは必ず機内持ち込みに。スーツケース等への収納は不可。 | 従来からのルール 容量上限:160Wh以下 160Whを超えるものは持ち込み・預け入れともに禁止。容量不明・破損・膨張品も同様。 |
| 2025年7月〜 収納棚への保管禁止 座席上の収納棚(オーバーヘッドビン)への収納は禁止。手元で目視できる場所に保管。 | 従来からのルール 端子の保護が必要 絶縁テープやケースで端子を個別に保護すること。 |
| 2026年4月24日〜 新ルール 持ち込みは1人2個まで 容量に関わらず、160Wh以下のものを2個まで。超過は罰則の対象。 | 2026年4月24日〜 新ルール 機内での充電・給電禁止 バッテリー本体への充電も、バッテリーからスマホ等への給電も禁止。本体充電違反は罰則あり。 |
容量(Wh)の目安と持ち込み可否
| 容量の目安(mAh) | Wh換算(3.7V基準) | 持ち込み |
|---|---|---|
| 〜10,000mAh | 約37Wh | ○ 可(2個まで) |
| 〜20,000mAh | 約74Wh | ○ 可(2個まで) |
| 〜40,000mAh | 約148Wh | ○ 可(2個まで) |
| 43,243mAh超 | 160Wh超 | × 不可(持ち込み・預け入れ両方禁止) |
※ Wh表記がない場合は「mAh × V ÷ 1000」で計算。本体や外箱の表記を必ず確認してください。市販のスマホ用バッテリー(20,000mAh程度まで)の多くは160Wh以下に収まります。
違反した場合の罰則
個数制限違反(3個以上の持ち込み)およびバッテリー本体への機内充電は、航空法違反として2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される可能性があります(2026年4月24日以降)。「知らなかった」では済まされないため、出発前に必ず個数と容量を確認してください。
注意:ナトリウムイオン電池は全面禁止
2026年4月24日より、ナトリウムイオン電池を使用したモバイルバッテリーは機内持ち込み・預け入れの両方が禁止となりました。一部製品のパッケージに「機内持ち込み対応」と記載がある場合でも、ナトリウムイオン電池を使用しているものは持ち込めません。出発前に製品の電池種類を確認することが不可欠です。
旅行前の確認チェックリスト
モバイルバッテリーの容量が160Wh以下であることを本体・外箱で確認した
持ち込むバッテリーの個数が2個以内である
バッテリーは機内持ち込み手荷物に入れ、預け入れ荷物には入れていない
端子をテープやケースで保護している
バッテリーは破損・膨張・液漏れしていない
搭乗前にスマホとバッテリー自体を満充電にした(機内では充電不可)
機内ではバッテリーを収納棚に入れない
機内ではバッテリーへの充電も、バッテリーからの給電もしない
航空会社によっては、国土交通省の基準よりさらに厳しいルールを設けている場合があります。特に外国の航空会社を利用する際は、各社の公式サイトで最新情報を必ず確認してください。

